2009-12-04

Google 日本語入力 (ベータ) リリース

Google が日本語入力ソフト (IME) をリリースした。

対応 OS は、Windows 7, Vista SP1, XP SP2 以降と MacOS X 10.5 以降。Linux は未対応。繰り返す。Linux は未対応。

上記ダウンロードページから「Google 日本語入力」をダウンロードして、あとは普通のアプリを入れるのと同じやうにダブル・クリックすればインストール・ウィザードが始まる。

特徴

手元にある MacBook にさっそくインストールしてみた。ぼくの MacBook は英語配列なので Command + Shift で入力を切り替える。

Google 日本語入力を最初に触ってみての印象は...

  • 軽快
  • オフラインでも動作する
  • 予測入力機能がハンパない

IME といふものは、使ってみて変換精度の差に驚くのが普通の反応。今回の Google 日本語入力は、予測入力 (彼らはサジェスト入力と呼んでいる) でぼくの度肝を抜いた。例えば、「こんしゅう」と入力すると「サジェスト」として「今週妻が浮気します (同名のスレ、書籍、テレビドラマが有名)」が現れる。「けいたいそ」と入れると「形態素解析」がサジェストされる。専門用語にも強い。

変換精度は使い込んでみないと何とも言えないけれど、遊びで一週間入れてみる価値はありそう。

落ち穂拾い

Google 日本語入力はデフォールトで、「ひらがな」「カタカナ」「半角カナ」「全角英数」「英数」の 5 つの入力メソッドを用意する。ぼくは「ひらがな」だけで十分だったので、それ以外は一時的に利用をオフにした。設定は、Mac の「設定画面」から「言語とテキスト > 入力ソース」から行なうことができる。

工藤氏と小松氏

Google Japan Blog によると、本 IME は工藤氏と小松氏の 20% タイムの成果物とのこと。Google には (Yahoo! にもだけど)、日本語処理に関わるエキスパートが何人もいる。それは、「検索エンジン」のバックグラウンドで日本語処理の大学院クラス以上の技術・知識がどうしても必要になってしまうから。

工藤氏は形態素解析エンジン MeCab の開発者として知られる。ぼくにとっては、Ajax IME の作者という印象が強いかな。一方の小松氏は予測入力システム PRIME の開発者として有名。どちらも、日本語処理に精通していないと作れないソフトウェアであり、ソフトウェアの完成度としても非常に高い。

ちなみに、工藤氏はぼくが Google 新卒採用の面談で 2 人目の面談者となった方だった。その時から Google には恐ろしい人が居ると思っていた。何かあれば、日本語入力メソッドなんかポンと作ってしまうんじゃないかと思ってた。その思いは当たるもので、今回、開発のきっかけとなった二人のうち一人が工藤氏と聞いてとても嬉しい。

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