2010-12-24

MacBook のメモリー増設

MacBook の動きが鈍い。MacBook の利用メモリー量を調べてみたところ、主要ソフトを起動するだけでスワップを起こしていることが判明。メモリーを 1GB から 2GB へと増設した。以下、MacBook におけるメモリー増設におけるメモ。

情報収集

Apple のサイトに「メモリー増設のやり方」を解説しているページがある。全ての基本は、このページを参照すること。

まず自分の MacBook のモデルを調べる。MacBook のモデルによって、取り付けられるメモリーの種類も、メモリーの最大塔載サイズも、メモリーの取り付け方も変わって来る。

例えばぼくの MacBook は 2007-04-09 に買ったので、「MacBook (Late 2006)」というモデルと思われる。このモデルの説明を読むと次のことが分かる:

  • メモリーの最大容量: 2GB
  • 推奨メモリー: PC2-5300 DDR2 667 MHz タイプの RAM

更にメモリーの取り付け方法も予習しておく。これ重要。ぼくのモデルだと、プラスドライバー (00 番) が必要とある。この 00 番というプラスドライバーは、先が非常に細いプラスドライバーを指している。この大きさのプラスドライバーは普通家庭には置いていない。メモリー交換における思わぬ落とし穴!!

近所のホームセンターで 0 番のプラス・ドライバーが手に入るなら良いけれど、もしそうでないなら、MacBook を扱っているお店にメモリー交換をお願いしてみよう。有料だけれども、ドライバーを探し回って時間と手間とガソリン代を浪費するよりはマシかもしれない。

ちなみに最近の MacBook はプラス・ドライバーなしでメモリー交換が可能になっている。sorarium さんが非常に詳しいエントリーを書いている:

作業風景

自分の MacBook のモデルが分かったら、「MacBook:メモリの取り外しおよび取り付け方法」の通りに作業を進めるだけ。ちなみにぼくはメモリーを Apple Store から買った。

まずは電源を切って、10 分程置く。ケーブルの類は全て外しておく。MacBook の熱が冷めたら本体を裏返す。

バッテリーの横側にコインを挿せる場所があるので、そこにコインを挿して右回しすると、バッテリーが外れる。

写真はバッテリーを外したところ。L 字型のブランケットが 3 つのネジで止まっている。00 型のプラス・ドライバーでネジを外す。

MacBook メモリー増設

すると、メモリー取り出し用の取っ手が現れるので、これを引くとメモリーが外れる。メモリーを外したら、新しいメモリーを挿す。後は、今までの作業を逆に行なうだけ。

あとがき

メモリーを 1GB から 2GB に増設することで、起動するのも億劫だった MacBook が実用レベルにまで戻って来た。古いモデルではあるけれど、まだもう一働きしてくれそう。あと、一・二年頑張って欲しい。そしたら、MacBook Air でも買おうかなぁ :)

2010-12-23

Linux から NAS を mount する (その 2)

先日、BUFALO の USB メモリー・スティック型 SSD を買った。これを、Apple の AirMac Extreme の USB ポートに挿して NAS のように使っている。

BUFFALO 高速40MB/s USBメモリー型 SSD 64GB SHD-LV64GS-BK

さて、この SSD を Linux から mount したい。正しい方法が分からないので、試行錯誤の上でやったことをメモしておく (コメント大歓迎)。

Mac 側の作業

まず AirMac Extreme の IP アドレスを調べる。これは Mac から簡単に調べられる。

そして、SSD にユーザー foo を追加する (foo は適当に変えて下さい)。

Linux 側の作業

まず /etc/hosts に AirMac Extreme の名前を追加する。ここでは base という名前にした。

192.168.0.60 base

AirMac Extreme の IP アドレスが変わることは、運用上ほとんどない。ただし、AirMac Extreme を再起動させたり、停電が起きたら IP アドレスが変わるので、その場合は /etc/hosts を書き直す。

次に /usr/local/bin/base.sh というファイルを作る。中身はこんな感じ:

#!/bin/sh
mount -t cifs //base/foo /mnt/smb --verbose -o user=foo,password=******,rw,noperm,iocharset="utf8"

smbmount より mount -t cifs を使う。AirMac Extreme に挿さった SSD へは //base/foo でアクセスできる。これを /mnt/smb にマウントする。ユーザー名・パスワードは面倒なので base.sh の中に書いちゃった。あと、SSD 内ではファイル名が Shift_JIS になっているので文字化けしないよう iocharset オプションを追加していいる。

base.sh の用意ができたら、マウントする時は sudo bash.sh、アンマウントする時は sudo /mnt/smb で OK。

ref

2010-12-22

Linux から NAS を mount する (その 1)

先日、BUFALO の NAS、LinkStation Mini を買った。

BUFFALO 40MB/s DTCP-IP対応 高速ホームサーバー Link Station mini 1.0TB LS-WSX1.0TL/R1WH

B002UD6CJ8
バッファロー 2009-11-13
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by G-Tools

Windows や Mac からのアクセスは専用ソフトがあるので楽だけれど、Linux からアクセスする場合一手間かかる。とりあえず、これが正当な方法かは分からないけれど、ぼくのやったことをメモしておく。

LinkStation Mini 側の設定

LinkStation Mini のウェブ設定画面を開き、ユーザー foo を追加する (foo の部分は適当に変えて下さい)。すると、LinkStation 内に /share/foo というフォルダーができる。このフォルダーを Linux から mout する。

また、Windows/Mac 側から LinkStation Mini の IP アドレスを予め調べてメモしておく。

Linux 側の設定

まず、LinkStation Mini の IP アドレスを /etc/hosts に追記する

(例)

192.168.0.50 nas

次に /usr/local/bin に次の nas.sh という shell script を作って置く。nas.sh の中身は次の通り:

#!/bin/sh
mount -t cifs //nas/share/foo /mnt/smb --verbose -o user=foo,rw,noperm

sudo nas.sh することで、NAS の中身が /mnt/smb に mount される。

smbmount コマンドよりも mount コマンドでタイプを CIFS にする方が効率が良いらしい。

アンマウントする時は sudo /mnt/smb を使う。

Google Latitude アプリ for iPhone

2010-12-13、iOS 用に Google Latitude 用のアプリがリリースされた。

今まで、iPhone では Safari から google.com/latitude にアクセスする方法でしか Google Latitude にアクセスできなかった。そして、Safari でそのページを開いている間しか「現在位置のトラッキング」を行なってくれなかった。

しかし、iOS4 用の Google Latitude アプリはその欠点を克服している。iOS4 でアプリのバックグラウンド動作が可能になったことから、一旦 Google Latitude アプリで「トラッキング」を ON にすれば自動的に現在位置が Google Latitude に送られる。これは Android と同じ動作ができるようになったのと同じ。

一週間以上ログをためてみたけれど、(iPhone の GPS が時々とんでもない場所を指すのは別問題として) 非常に良い感じに移動ログが取れている。基本的に、徒歩での移動より車や電車での移動をトラッキングすることを目的にしているらしく、トラッキング回数はそれほど多くない。これなら GPS の電力消費も抑えられ、iPhone のバッテリーも少ししか食わなさそう。

明日は帰省で、かなりの距離を移動するので、Google Latitude アプリの真価が見られると期待している。

2010-12-20

第 159 回 TOEIC の結果

TOEIC の結果が発表された (ref. 第 159 回 TOEIC 受験を申し込んだ)。

275 (Listening) + 240 (Reading) = 515 (Total)

第 109 回の結果が 615 点だったから、100 点近く落ちてしまった。リスニングもほとんど聞き取れたし、リーディングも前回と比べて知らない単語がほとんどなかった。おかしいな? 第 109 回よりも良い点が取れた手応えはあったのに... マーク・ミスでもやらかしたかな? 納得いかない。近い内に再受験しよう。

2010-12-18

Dvorak 配列の使えるキーボード

ブログ記事の紹介。とりあえず暇だったし何となく始めたブログという長い名前のブログの人が、Dvorak 配列が使えるキーボードを写真付きで紹介している。Dvorak 配列については過去記事 (clmemo@aka: Dvorak 配列って何?) に書いたので、参照して欲しい。

紹介されているキーボードは 4 つ。

  • TypeMatrix
  • Kinesis Contoured Keyboard
  • MPOS プログラマブルキーボード
  • μTron Keyboard

購入先のリンクが張ってある配慮が素晴らしい。何より「写真を撮っている」ということは、これらのキーボードを全て所有しているわけで、そのフリークぶりが恐しい!! (誉め言葉です)。

あとがき

ぼくは Kinesis Contoured Keyboard を (2 台) 持っているけれど、常に Dvorak 配列モードにして使っている。一度この打ち易さを知ると、Dvorak 配列からはもう逃れられない。ただ、キーボード・レベルで Dvorak 配列をサポートしているものって値段が高いのが難点。おいそれ人に紹介できない。まあ、こんなキーボードもあるんだな... というレベルで鑑賞して頂ければ幸いかと。。。

ref

2010-12-17

BUFFALO の USB メモリー型 SSD を買った

BUFFALO の USB メモリー型 SSD を買った。容量は 64 GB で 12,980 円 (Amazon バーゲン価格; 定価 25,410 円)。

BUFFALO 高速40MB/s USBメモリー型 SSD 64GB SHD-LV64GS-BK

PC の USB 2.0 ポートに繋げば、すぐに外付け HDD として使える。フォーマットは NTFS。Mac でも OK。

ぼくの使っているルーターは Apple の AirMac Extremeなのだけど、このルーターは LAN ポート (x3) があるばかりか USB ポート (x1) まで付く。この USB ポートに USB SSD を繋ぐと、NAS と同様に使うことができる。非常に便利。

不便な点もある。一つは容量が小さいこと。もう一つは転送速度が遅いこと。SSD の容量が小さいのは 2010 年現在、どうしようもない現実なので諦めた。必要最低限なデータに絞ってデータを保存する。その他のデータは HDD 型の NAS (こちらは 1TB) に保存する。SSD の容量は数年で倍々に増えるだろうから、今、高価なモデルを買うより、安いモデルを買って、後の大容量版へと予算とした。

転送速度が遅いのは、USB 2.0 の転送速度の上限に達しているため。既に USB 3.0 モデルの SSD が発売されている。しかし値段が高い。それに、ぼくの持っている PC もルーターも USB 3.0 には対応していない。おそらく、AirMac Extreme が USB 3.0 に対応した頃に、大容量で USB 3.0 な USB メモリー型 SSD (もしくは SSD NAS) を買うと思う。

最後に良い点を挙げる。NAS として利用した時、とにかく静か。というか無音。SSD 型の NAS が高価で、HDD 型の NAS が五月蝿な現在、丁度良い落とし所になっていると思う。

あとがき

この USB メモリー型 SSD スティックは、HDD 型 NAS が不調になってメンテナンス・センターで修理中の間に買ってしまった。どうにも、外部ストレージが欲しくてしょうがない時期だった。

そういうわけで現在、家には SSD と HDD の NAS が二種類ある。上に書いた通りメインには SSD を使い、容量の大きなファイルや優先度の低いファイル、もしくは重要で二重・三重バックアップが必要なファイルを HDD 側に置いている。

不経済なことをしてしまったと自戒しているけれども、これがまた良い感じに使い分けが出来ている。不幸中の幸いとはこういうことを言うのかな。

BUFFALO の NAS Link Station mini 1.0TB の静音性

BUFFALO の NAS を買った。NAS (Network Attached Storage) はネットワーク経由でアクセスできる外付けハードディスクのこと。商品は BUFFALO の中でも静音性に優れていると言われている LinkStation Mini。1 TB モデル。メーカー型番 LS-WSX1.0TL/R1WH。

BUFFALO 40MB/s DTCP-IP対応 高速ホームサーバー Link Station mini 1.0TB LS-WSX1.0TL/R1WH

B002UD6CJ8
バッファロー 2009-11-13
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LinkStation Mini は商品名に「Mini」とつくだけあってサイズが小さい。 W40×H82×D135mm。739g。片手で持てる。Windows は当然として、Mac に対応していることも嬉しい。

ルーターに LAN ポートが余っていれば、LinkStation Mini を LAN ケーブルで繋ぐだけですぐに使えるようになる (LAN ケーブルは 2m のものが付属)。設定アプリが入っているので初期設定は簡単。細かい設定は、(設定アプリではなく) ウェブ・ブラウザーから行なう。

メディア・サーバーとして DLNA と iTunes サーバーに対応。レグザの録画・ダビング対応。スカパー! HD 録画対応 etc. ここら辺の詳細はあまり試していないので割合。

静音性について

非常に静か。小さなヒーンという高い音が継続的にする。

一般の PC を起動しているよりも静か。もちろん、エアコンの音よりも静か。

この静かさの理由は使っている HDD にある。普通、NAS に使われている HDD は 3.5 インチ・サイズ。これはデスクトップ PC に使われている HDD と同じ。一方、LinkStation Mini が使っている HDD は 2.5 インチ・サイズ。これはノート PC に使われている HDD と同じ。一般に 3.5 インチの方が大容量かつ高速アクセスできるようになっている。ところが、この高速アクセスが曲者で「騒音」の元になる。LinkStation Mini はあえて低速アクセスな 2.5 インチ・サイズの HDD を用いることでア回転音を小さくしている。また、HDD は熱にも弱い (らしい) ので冷却用フィンが付く。これも 3.5 インチより 2.5 インチの方がフィンが小さくて済み静音化に大きく寄与している。

最後に「実用的」な静かさについて。

実際、LinkStation Mini の音は小さい。しかし、全く無視できる程小さくはない。少くとも、8 畳ワンルームの環境であれば、「静かな時」に音が気になる。ここで言う「静かな時」とは、就寝前、音楽を聞いている時、TV や映画で小音量になった時など。

寝る時にエアコンをかけていても眠れるのに、エアコンより音の小さな LinkStation Mini が気になるというのも面白い話。思うに、エアコンの音は一定でないことと音が低いのが良いのだと思う。一方 LinkStation Mini はヒーンという音が高くて非常に神経に障る。どうも人間はある程度より高い音が鳴っていると、気になって仕方がないらしい (普段の生活では、他の音にかき消されるので気にならない)。加えて、その高い音が止まらない。ずっと鳴り続けている。寝る前に、一度気になりだすと LinkStation Mini を止めたくなる。

家がワンルームではなくて、複数の部屋を持つ場合は別の部屋に置けばこの問題は解決すると思う。長い LAN ケーブルを買って、別の部屋の奥にでも置けば良いでせう。

ぼくの場合ワンルームなので、「PC 連動電源」機能を使っている。これは PC の電源を落とすと、自動的に NAS の電源も落ちるという機能。もちろん NAS の電源が落ちるので、ヒーンという音もなくなる。PC の電源を入れると、NAS も自動的に立ち上がる。

ぼくの PC 環境はメイン PC が Linux (デスクトップ) で、サブ PC に MacBook を使っている。「PC 連動電源」機能は Windows/Mac マシンでないと使えない。MacBook の電源は常に ON にしておき、MacBook のディスプレーを開いたら (サスペンド解除) NAS の電源 ON、ディスプレーを閉じたら NAS の電源 OFF という風に使っている。

あとがき

LinkStation Mini には 500 GB の HDD が 2 つ入っている。ユーザーは 2 つの HDD を繋げて 1 TB の HDD として使っても良いし、片方の HDD をバックアップ用にして 500 GB の HDD として使っても良い。ただし、片方の HDD が壊れた場合、壊れた HDD の交換はバッファローのメンテナンス・センターに送らないと行なうことができない。メンテナンス・センターに行っている間 (一週間以上か?)、LinkStation Mini は手元にないので困る。バックアップ・モードで使う意味はないと言っても良いと思う。

ちなみに、ぼくは Linux から LinkStation にデータを送信していたら、急に LinkStation Mini へのアクセスが止まるトラブルがあった。Mac のアプリで LinkStation を探してもネット上に存在しないと言われるし、初期化処理をしても改善しない。HDD クラッシュかと思ったが、メンテナンス・センターに送ったら HDD クラッシュでもなく普通に戻ってきた。データの損失もなかった。以来、トラブルは起きていない。ただ、LinkStation Mini が不在中に USB メモリー型の SSD を買ってしまったのは別の話

2010-12-16

Emacs Evernote-mode -- Emacs から Evernote のノートを編集する

Emacs から Evernote のノートを編集できたらどれだけ便利だろう? 正にそんな EmacsLisp が開発されている。その名も evernote-mode.el。Emacs 22 以上で動作。バックエンドに Ruby (1.8.7 以上) を利用する。

本エントリーではインストール方法と簡単な使い方を紹介する。

Evernote-mode のインストール

まずは Google Code から emacs-evernote-mode プロジェクトのソースコードを入手する。ぼくは最近 Git に傾倒しているのでgit-svn を使ってソースコードを取得した。

$ cd project
$ git svn clone http://emacs-evernote-mode.googlecode.com/svn/trunk/ emacs-evernote
$ ls emacs-evernote
APACHE-LICENSE-2.0.txt  doc/  evernote-mode.el  ruby/

EmacsLisp のソースコードは一つだけ。主な作業は ruby でやっていて、evernote-mode.el はそのフロントエンドになっている。

まず、ruby スクリプトのインストールを行なう。

$ cd ~/project/emacs-evernote
$ cd ruby
$ sudo ruby setup.rb

次に EmacsLisp のソースコードを Emacs の load-path 上に置く。

$ cp evernote-mode.el ~/your/load/path

最後に .emacs に Evernote 用の設定を追加する。

;;
;; Evernote mode
;;
(setq evernote-enml-formatter-command '("w3m" "-dump" "-I" "UTF8" "-O" "UTF8")) ; optional
(require 'evernote-mode)
(global-set-key "\C-cec" 'evernote-create-note)
(global-set-key "\C-ceo" 'evernote-open-note)
(global-set-key "\C-ces" 'evernote-search-notes)
(global-set-key "\C-ceS" 'evernote-do-saved-search)
(global-set-key "\C-cew" 'evernote-write-note)
(global-set-key "\C-cep" 'evernote-post-region)
(global-set-key "\C-ceb" 'evernote-browser)

追加パッケージ

インストール作業が終了して、Evernote を開こうとしたら次の様なエラー・メッセージが出ることがある。

Unknown error (/usr/local/lib/site_ruby/1.8/thrift/transport/http_client_transport.rb:22:in `require': no such file to load -- net/https (LoadError))

これは、バックエンドで使っている ruby ライブラリーが足りていないために起きる。Ubuntu Linux 10.4 では、次のコマンドで足りない ruby ライブラリーを追加できる。

$ sudo apt-get install libhttpclient-ruby1.8

プロキシー

もし proxy を通さなければいけない場合は、.bashrc に次の一行を追加する。

export EN_PROXY=proxy.hoge.com:8080

簡単な使い方

C-cec (or M-x evernote-create-note) で新規の Evernote ノートを開いてみませう。

まず最初に Evernote のアカウントとパスワードを尋ねられる。

次にノートに付ける「タグ」を聞かれる。タグはカンマ区切りで複数設定可能。タグを付けたくない場合はそのまま RET

次はノートの名前 (タイトル)。

次に Edit mode を尋ねられる。Edit mode には XHTML と TEXT の 2 種類があるけど、今回は簡単な「TEXT」を選んでみる。

以上で、Evernote のノート用のバッファーが開かれる。ファイルの保存 (C-x C-s) をすると、自動的に Evernote 側に保存される様になっている。

簡単な使い方は以上。

ヘルプ

詳しい説明は本家ページの README をどうぞ。

落ち穂拾い

  • C-ceo: 既存のノートを開く
  • C-cew: バッファーを Evernote の新規ノートとして保存する。ローカルで書いたファイルを、Evernote にバックアップしたい時に重宝する
  • C-cep: バッファー全体ではなくリージョンを Evernote の新規ノートとして保存する
  • C-cet: ノートの「タグ」を変更する (変更後 C-x C-s で保存する必要あり)
  • C-cer: ノートの「名前」を変更する (変更後 C-x C-s で保存する必要あり)

Edit mode について

本エントリーでは簡単のため、TEXT モードのみの説明を行なった。Emacs-evernote-mode には TEXT モードの他に XHTML モードがある。

Evernote のノートにはリンクや太文字も書ける。これはただのテキストではない。どうやって実現しているのか? 実は Evernote のノートは ENML DTD に従う XML で書かれている。

DTD を読める人は enml2.dtd を読んでもらうとして、分からない人は HTML の簡易版と思ってもらえばいい。Emacs Evernote mode で Edit mode を「XHTML」にすると、直に ENML なテキストを編集できる。つまり、太字にしたり、リンクを張ったり、画像を貼ったりということが可能になる (多少の HTML の知識さえあれば!)

一旦、保存 (C-x C-s) すると ENML で書いたテキストが整形された上で「読み込み」専用モードになる。そこで C-x C-q してやると、「書き込み」モードに戻り、テキストの整形が解除されて再び ENML のソースコードが現れる。

ENML での編集が面倒になったら、C-cee で Edit mode を XHTML から TEXT に変更できる。逆に TEXT モードで編集後、少しノートに飾り付けをしたい場合にも C-cee で Edit mode を XHTML に変更可能。

あとがき

Emacs evernote-mode は EmacsLisp として久々に心ワクワクさせてくれる。まだ使い込んでいないので、早く使い回したい。

Expect コマンドで passwd 変更 (補足)

過去記事の補足。

2009-02-16 の記事において、expect コマンドを使って passwd を変更するサンプル・スクリプトを紹介した。

#!/bin/sh

user=$1
password="foo"
passwd="passwd"

expect -c "
spawn $passwd $user
expect Enter\ ;  send $password; send \r;
expect Retype\ ; send $password; send \r;
expect eof exit 0
"

そしたら、最近、こんなコメントが入った [Thanks anonymous]。

send $password; の部分は send -- $password; にした方が良いです。パスワードの先頭に-を入れられるようになります。

ほほう。これは知らなかった。改めて expect コマンドのマニュアルを読んでみた。

send [-flags] string

send コマンドはオプションとしてフラグを取ることができる。このフラグは「-」で始まるから、今回の場合、パスワードの先頭に「-」を入れるとフラグと解釈される。これは、ぼくの期待した動きではない。

更にマニュアルを読むと次のようにある。

The -- flag forces the next argument to be interpreted as a string rather than a flag.

-- というフラグを入れると、残りの引数を文字列として受け取ってくれるとのこと (フラグと認識しなくなる)。

今回の事例では、パスワードの先頭に「-」が来ても良いよう配慮しておくことが良さそう。というわけで、上記 expect コマンドのサンプル・コードは次の様に書き換えられる:

#!/bin/sh

user=$1
password="foo"
passwd="passwd"

expect -c "
spawn $passwd $user
expect Enter\ ;  send -- $password; send \r;
expect Retype\ ; send -- $password; send \r;
expect eof exit 0
"

2010-12-07

Xair ブロガー・ミーティングに参加した

フェラーリをデザインした日本人・奥山清行氏が稲葉製作所とコラボレーションして、次世代オフィス・チェア Xair を開発した。販売一周年を記念して、ブロガー・ミーティングが開かれたので参加してきた。概要は以下の通り:

場所は Creative Box 社の一室をお借りした。Creative Box 社は日産の関連会社で、主にコンセプト・カーのデザインを手がけている。

奥山清行氏の略歴については、Wikipedia にちゃんとしたページが出来ているので、そちらを参照してもらうのが一番と思う。ほとんどの人には、「イタリア人以外で初めてフェラーリをデザインした男」と言えばその凄さは伝わるかな。

イベントの最後には、奥山氏とのツーショット写真を撮ってもらえた。

奥山清行氏とツーショット

奥山氏の江戸の職人気質?

イベントは、奥山氏の公演がメインだった (その後、質問会を兼ねた懇親会)。奥山氏の話を聞いて、奥山氏は江戸時代の職人気質 (かたぎ) みたい、もしくは宮大工みたいな人だと感じた。自分が作る作品に対するこだわりが半端ない。例えば、今の奥山氏は仕事を選べる立場にあるという (まるで売れてる映画スター!!)。その際、3 つの前提をクリアしないと仕事をしないという。その三つの前提とは

  1. 自分が好きであること
  2. 自分が学べること
  3. 自分が求められていること

特に、自分が好きで学べる仕事であっても、大企業のオファーで「本当は自分の意見が求められていない」場合などは断るという。また、前提をクリアしたらもう一つ条件がある。

  • 製造と販売の現場を見せてもらう

稲葉製作所では工場内に、スローガンがあり、定期ミーティングの場所が設けられていた。特に奥山氏の感銘を誘ったのは、工場内でアルミ・ダイキャストを作っていたこと。アルミは家具で使うと見た目が良いけれど、加工が大変。だから、(安上がりに) アルミ・メッキにするか、外部の専門の会社に依頼して作ってもらう。ところが、稲葉製作所は工場内にアルミを扱う部所があった。固定費・教育費・人件費を考えるとバカにならない。でも、そういう技術を継承していくことは、会社として大きな強みになる。

奥山氏は稲葉製作所を評して、再三、実直な技術を持っていると繰り返した。また、「その事実が知られていない」と繰り返した。

そして、こういう会社にこそ、自分が働く意義があるのではないか? と感じたらしい。大量生産の時代・場所に「技術」を持ち込んだ製品を作り出したいと思ったらしい。奥山氏と稲葉製作所のコラボレーションが始まった。

奥山氏の幅広い視点

Xair 前面

奥山氏は次世代オフィス・チェアーをデザインするに当たって、まず買い手を見なかった。買い手よりも先に、稲葉製作所というブランドを見た。

知っての通り稲葉製作所は「倉庫」を作っている会社というイメージが先行している。実際は、(個人向けではなく) 会社向けに家具類を随分前から発売しており、ノウハウも技術もある。さて、そんな会社が一般向けに新機能満載の椅子をリリースしたら、客はどう反応するか? おそらく買わない。それが、どんなに新機能満載でも。理由は、稲葉製作所ブランドとぼく達一般人の間に、「稲葉製作所は家具を作れる会社」という「信頼関係」がまだ築かれていないから。

奥山氏は考える。稲葉製作所は実直な会社。だから、作る椅子も既存の技術をより高いレベルで実現したものにして売り込むべき。新機能は入れるが、目立たないようにする。

物作りをする時、ぼくはついつい新機能に目が行くし、そういうマーケティングを多く見てきた。しかし、デザイナーが、まず会社のブランドを研究し、そこから作るべき商品のコンセプトを考える奥山氏の視点の広さは初めて見た。正に目から鱗が落ちる思いだった。

蛇足ながら、奥山氏は自分がデザインした商品は売れて欲しいと言っていた。売れてこそ、デザイナーとしての冥利がつきると。そのために、TV やマスメディアにも出演するし、今回のブロガー・ミーティングも受け入れて下さったという。口では自分勝手なことを言っているみたいに聞こえるけど、これは奥山氏がマーケティング的な視点も持っていることに外ならない。

「椅子」という製品に対してデザインはもとより、ブランド研究、コンセプト立案、マーケティングと非常に幅の広い視点を奥山氏が持っていることに圧倒された。

X 型のアルミ・ダイキャスト

Xair 背面

写真は Xair の背面。X 型のアルミが肩口から座面の下まで伸びているのが見てとれると思う。強度・使い勝手を考えると、どうしても X 型の背骨を持つ椅子にデザインが落ち着いてしまうらしい。

この X 型アルミ・ダイキャストには特に、奥山氏の思い入れが入っている。まず、見た目に美しくありたい。真っ平にしては素っ気がないので、エッジを入れたい。曲線・曲面を活かしたい (これは曲線・曲面が強度的にも強いという構造的な理由もある)。アルミを磨きで見せたい。素材感を出して、「正直」な物作りな側面を出したい。等々。

特に奥山氏が譲らなかったのは、この X 型を一つのアルミの塊で作ること。「X」という形は、上半分と下半分を作って、繋ぎ合わせて作ることも出来る。そっちの方が技術的に楽だし、実際、稲葉製作所の中の人もそうしたいと言ったらしい。しかし、奥山氏は「繋ぎ」部分に線が入って美しくない。この「X」は Xair の一番重要な部分だから、どうしても一つの塊で作りたいと譲らなかった。

これはぼくの愚考になるけれども、奥山氏は「一つの塊」でやることで、他社に対して、「どうだ稲葉製作所はこれをやる技術を持っているんだ! あなたたちの会社には出来ないでしょう。出来ても、この価格には納まらないでしょう!」と牽制を入れたかったのではないかと思う。そして、稲葉製作所自身に対しても、「自分達の技術の高さを売り込むのは、正にこういった所なんだよ! ぼくのデザインのノウハウ・こだわりを盗んで、もっと良い家具を作っていってよ!!」と訴えているように感じた。

あとがき

今回のブロガー・ミーティングの本題は長くて、正確には「世界的な工業デザイナー奥山清行氏が次世代オフィスチェア誕生にかけた思いを語る!」だった。その題名の通り、Xair の凄さよりも奥山氏の物作りへのこだわりに浸るブロガー・ミーティングだった。

といっても、Xair の紹介も少しはしておきませう。Xair のページへは稲葉製作所のウェブ・ページから辿れるけれど、ちと分かり難いので直リンクを張っておく。

価格はアームレス・タイプが 131,250 円。スタンダード・タイプが 162,750 円。ヘッドセット・タイプが 187,950 円。購入はどこですればいいのかな? ショールームに行けばいいのかな? それとも、ライジングプレミアムショップとかの通販で買うしかないのかな? ちと不明。

最後に奥山氏が言っていた「第二印象」という言葉について。これは第一印象に対して奥山氏が考えた言葉で、「使い続けていたら、発見のあるもの」を指すという。Apple の製品を使っている人なら、この感覚は分かってもらえると思う。こんな細かい所まで凝っていたのね!? と使い続けて数年後に初めて気付く楽しみ。ヨーロッパの製品には、そういう第二印象のある製品が多いという。Xair は座ったままの状態で全ての機能が使えるよう設計されている。(腰を浮かせたりしないでも良い。このアイデアは車のチェアーが座りながら全操作できることから生まれたという) これは使い続けて、気付き、喜ぶ、第二印象的な側面。こういう「第二印象」を意識した製品が日本には少ない。是非、そういう製品を作って欲しいね。日本のメーカーには。

アメリカン・エキスプレスのブロガー・ミーティングに参加した

2010-12-03 (金)、アメリカン・エキスプレスのブロガー・ミーティングに参加した。概要は以下の通り:

  • 日時: 2010-12-03 (金) 19:30-21:30
  • 場所: アメリカン・エキスプレス 荻窪オフィス
  • 料金: 無料
  • 定員: 30 人
  • 夜食: 付き

プレゼンは大きく分けて 3 つ:

  1. アメリカン・エキスプレスのサービス紹介 (広報担当)
  2. アメリカン・エキスプレスの新サービス説明 (マーケティング担当)
  3. アメリカン・エキスプレスの利用術紹介 (鳥海 高太郎 氏)

鳥海高太郎氏は、ANA の公式ブログ・サイト「ANAわかりやすいニュース配信」を書いたり、城西国際大学観光学部の助手を務める航空・旅行アナリスト。アメリカン・エキスプレス社員ではなく、外部の人間を呼んで利用法について紹介してもらった。

アメリカン・エキスプレスについて

アメリカン・エキスプレスというと、AMEX (アメックス) に代表されるクレジット・カードの会社というイメージを持っていた。しかし、アメリカン・エキスプレス社側としては、クレジット・カードを始めたのは最近であり、自分たちは「サービス」の会社でありたいと考えているとのこと。目指す目標として、次の言葉を掲げているという:

To become the world's most respected service brand

(訳) 世界で最も尊敬を受けるサービス・ブランドになろう

その古すぎる社歴ゆえか、アメリカン・エキスプレスが行なうサービスは非常に多く、そして細分化されていて、半分も理解するのが大変だった。これは、今回のブロガー・ミーティングの質が低かったと言っているのではない。どちらかと言えば、並〜上のプレゼンだった。それでも、アメリカン・エキスプレスについて細かく知ることは困難だった。

アメリカン・エキスプレスの歴史

簡単にアメリカン・エキスプレスの歴史を紹介する:

  • 1850 年、宅急便会社として創立
  • 1882 年、マネー・オーダー (送金為替) 業務開始 [世界初]
  • 1891 年、トラベラーズ・チェック発行 [世界初]
  • 1915 年、旅行サービス部門 創設
  • 1958 年、クレジット・カード (AMEX) 発行

Express には速達や急行の意味がある。だから、ぼくは American Express は鉄道会社として始まったのだと思っていた。事実はさにあらず。もとは荷物を速く安全に送り届ける「至急便」の会社として始まったらしい。

クレジット・カードについて注目すべきは、初発行した年で、1958 年とある。会社創立が 1850 年だから、創業 108 年目にして初めてクレジット・カード事業に手を出した。

当然、クレジット・カード事業は歴史の浅いサービスということになる。もちろん、部門としては大きいことに違いはないだろうけれど、それまで 100 年に渡って築き上げてきた「モノ」がある。会社文化がある。それが、アメリカン・エキスプレスが「サービス」の会社であろうとし、また、今回のブロガー・ミーティングでも「クレジット・カードだけの会社ではない」と訴求したかった点なのだと思う。

アメリカン・エキスプレス・カードを持つこと

まず、AMEX がクレジット・カードとして日本でも使えること。JCB と業務提携していて、JCB のマークの出ている場所ならほとんど AMEX も使えてしまう (一部、使えない店もある?)。国内では、VISA, Master, JCB の三つが優勢で AMEX のマークをほとんど見ないが、実はそういうことらしい。

カードを利用すると、100 円につき 1 ポイントのポイントがつく。一般にこのポイントの利用法は二つ:

  • 飛行機会社のマイルに換える
  • 400 アイテムの中からポイント交換サービスを使う

海外からやってきたこともあって、飛行機を使った「旅行」が楽しくなる傾向が高い。これは、飛行機会社が複数存在して競合が起きているから、サービス充実として「マイル交換」が成立するとのこと。海外旅行よりも、国内旅行や帰省をよくするぼくは、移動手段にはほとんど JR を使う。日本の鉄道の世界に対しては、競合が少なく、サービス展開がしにくいとの悲しい言葉があった。

個人的には、Amazon や家電量販店のポイントと交換できると嬉しい... と思ったら、あった。AMEX の 3000 ポイントをヨドバシカメラの 1000 円の商品券に換えてくれるサービス。

旅をしなくても買い物が出来る時代、こういうサービスはもっと充実して欲しい。

アメリカン・エクスプレスの試み

アメリカン・エクスプレスはこの他にも Facebook にページを作っている。

また、iPhone アプリを提供している。

このサービスの多さ、アグレッシブさが素晴らしい。一方で、サービスが多すぎて使いこなしにくそう。ウェブ・ページを含め、提供しているサービスのスムーズな説明展開がキモになると感じた。

2010-12-03

電子書籍化サービスの概要と使用例

最近、本を PDF 化してくれる「電子書籍化サービス」が流行している。そのうちの一つ、スキャン本舗を 2010-07-13 と 2010-07-31 に利用してみた。まずはサービス全体の傾向をまとめた後、スキャン本舗での作業例を紹介してみる。

電子書籍化サービス

電子書籍化サービスの概要について紹介する。ほとんどの人は、次の手順で書籍を電子書籍化する:

  1. 電子書籍化するサービスを選ぶ
  2. 電子書籍化する「本」を選んでダンボール箱に詰める
  3. 電子書籍化サービスに入金する
  4. ダンボール箱を指定の場所へ送る
  5. PDF をダウンロード / PDF の入った DVD-R を受け取る

相場

「一冊 250 円 + ダンボールの郵送料」が現在の相場と思われる。

250 円の内訳は、「電子書籍化 (100 円)」+「OCR (100 円)」+「ファイル名変更 (50 円)」。「OCR」は、PDF 内を文字検索できるようにしてくれるサービス。電子書籍内で検索ができると便利なので、このオプションは ON にすることをお勧めする。

「ファイル名変更」について: 大低のサービスは、PDF 化した時点でファイル名が「書名」になっていない (サービス側の管理番号や日付になっている)。そこでファイル名を「書名」にしてくれるサービスがこれ。5 冊程度なら自分で直す気にもなるけれど、50 冊なんて大台になってくるともう無理。そういう時、このサービスが重宝する。

サービス選び

電子書籍化サービスを比較しているサイトがある。ぼくは、次の 2 つのサイトを参考にした。

入金

ほとんどのサービスは、「銀行振込」か「PayPal」を利用している。PayPal はオンライン・ショッピングにおける電子決済サービス。より安全に電子決済ができるので、この機会に一つアカウントを作っておくのも良いかもしれない。ちなみに、ぼくは PayPal で入金をした。

クレジットカードや代引をサポートしているサービスは少ない。

PDF 受取

ほとんどのサービスは、「ダウンロード」か「DVD-R による郵送」を提供している。個人的には「ダウンロード」を好む。というのは、「郵送」のタイムラグをなくせるから。バックアップを、ダウンロード後に取ることを忘れずに!

なお DVD-R 郵送にする場合、オプション料金が必要になるサービスが多いことも注意。

解像度について

ほとんどのサービスは、白黒 600 dpi, カラー 300 dpi でスキャンを行なう。ただし、一部のサービスには白黒 300 dpi でスキャンを行なうサービスがある。値段が安い場合は解像度についてもチェックされたし。低い解像度でも良いかどうか検討を!

追加料金

ほとんどのサービスは、一冊を 350 ページまでとしている。350 ページを越える場合は、二冊分として計算したり、追加料金が必要になる。ほとんどの本は 350 ページに納まるから気にしないで良いと思うけど、一つ心に留めておきたい。

一部のサービスにはページ無制限をうたうものもあるので、厚い本をスキャンする場合は、そういったサービスを優先的に使うと良いでせう。場合によっては、厚い本と薄い本とで、二つのサービスを使い分ける方が安上がりになるかもしれない (郵送料も計算に入れること!)。

納期

一般に、スタートしたばかりの電子書籍化サービスの納期が短い。

スキャン本舗はぼくが使った時、スタートしたばかりで 7/13 に入金して 7/18 にスキャンが終了した。納期はたったの 5 日だった。二回目に利用した時は、7/31 に入金して 8/12 にスキャンが終了した。納期は 13 日に増えた。

現在、最大手にして老舗と言われるサービスは BOOKSCANスキャポンの二つだけれども、二つとも納期は 3 か月近い。

「納期」は一番変化し易いものと思われる。それも、伸びる方向に。。。けれど、納期の長いサービスほど、ノウハウとサービスが充実している傾向があるのも事実。難しいところ。

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スキャン本舗の利用例

まずスキャン本舗のサイトに行く

ちなみに、現在、2010-12-12 まで 1 冊 80 円のキャンペーンを実施中。納期は 7 日程度とのこと。

利用例:

  • 注文例のページに行き、注文方法を確認
  • 本を選ぶ
  • 350 ページを越える本を選別 (追加料金が必要になるので)
  • 冊数を計算 (350 ページを越える本は 2 冊分、550 ページを越える本は 3 冊分...)
  • 注文ページで「通常納品」か「スピード納品」かを選び、冊数を入力
  • オプションを選択 (OCR, カバー・スキャン)
  • 「今すぐ購入」ボタンをクリック
  • PayPal から入金
  • 確認ページで内容を確認
  • ダンボールに本を箱詰めして、スキャン本舗に送る

以上。

あとがき

電子書籍化サービスは、今一番進化の激しいサービスだと思う。ここに書いてあることも、一年後には陳腐化しているだろうし、相場も下がり新しいオプションが増えるんじゃないかな。

ぼくは、「ピアニスト・ガイド」のようなリファレンス系や、「美文書作成入門」や「Google Hacks」の旧版などを中心にスキャンした。特に旧版には、新版になって削られた部分が後で必要になることが時々あるので、扱いに困っていた。スキャンしておくと、場所を取らないし、検索も用意なので助かる。

文庫本の類は、まだ、ぼくは「本」で読みたい人間なので電子書籍化はしていない。

マイ・ベスト・プレイリストを作る -- コンサート・プログラム通りに音楽を聴く

ぼくが高校生の頃は、カセット・テープに録音するのが主流で、MD が普及し始めている頃だった。当時は、自分の持っている CD から好みの曲を集めて「ベスト盤」カセット・テープを作ることが楽しかった。

カセット・テープには、60 分なり 90 分なりの時間制限がある。A 面・B 面とあるから、60 分のテープの場合、A 面 30 分と B 面 30 分に曲を収めないといけない。片面には時間一杯に曲を収録しないと、裏面に移るまで空白の時間が出来てしまう。そこで収録曲の合計時間にも気を付けないといけなかった。それも両面分に対して。

今は、プレイリスト機能を使えば収録時間を気にする必要がないので楽になった。

と、収録時間の話は昔の愚痴話。本題のプレイリストの話に移ろう。

マイ・ベスト・プレイリスト

今も昔も変わらないのが、「マイ・ベスト」を作る時に以下の二点に悩む。

  • どの曲を選ぶか (選曲)
  • どう曲を並べるか (曲順)

カセット時代、高校の先生が面白いアイデアを教えてくれた。

  1. コンサートのプログラムを取って来る
  2. プログラムに載っている曲を自分の CD ライブラリーから選ぶ
  3. プログラムの曲順に曲を並べる

ポイントは、「コンサートのプログラムは決まった時間の枠の中で、観客が満足できるよう選曲され曲順を吟味されている」ということ。自作のマイ・ベストを作ってみると、選曲や曲順に後で不満を持つことがあるけれど、「コンサート・プログラム」はそれを「プロがやってくれている」。だから下手なものは出来ない。

だから最初の仕事は、自分好みの「コンサート・プログラム」を見つけることになるかな。それが本当に自分の好きな「コンサート・プログラム」だったら、きっと素晴らしい「マイ・ベスト」が出来ると思う。

あとがき

今は iTunes に曲をつっこんで自由にプレイリストを作れるようになった。Genius 機能やランダム・プレイ機能も強力な味方になっている。それは、流れ聞きに利用する程度なら十分でせう。

でも、本当にロマンチックな気分を味わいたい時、ちょっとしたパーティーの BGM を考える時、ゆったりと音楽鑑賞にひたりたい時、ランダム再生は本当にベスト・アンサーかしらん? 温故知新。そんな時にコンサート・プログラムからプレイ・リストを作る方法を思い出して頂ければ嬉しいな。

蛇足

自分が行く or 行ったコンサートのプログラムからプレイリストを作ってみるのも良いかもしれない。その日のコンサートの感じを思い出して楽しめるんじゃないかな。

2010-12-02

オーディオ・オフ会 なお&トラさん邸訪問 (第 2 回・後編)

オーディオ・オフ会 なお&トラさん邸訪問 (第 2 回・前編) の続き。メイン・システムで LP を聞かせてもらった。

実は今回、なお&トラさんの方から「また音を聞きに来ませんか?」とお誘いがあった。どうやら、前回の音はなお&トラさんからすると及第点に達していなかったらしい。そして翌日、スピーカー 2S-3003 のネットワークを交換してみたところ、劇的に音が改善された、と。そう誘われれば断る理由はない。更に進化したというメイン・システムの音を聞きに出かけた次第。

メイン・システムのある部屋に入ると、以前来た時と何も変わっていなかった。スピーカー内部をいじくったんだから、何も変わるはずないのだけど、拍子抜けするほど全く同じだった。これはぼくにとって逆に良い。例えば、スピーカー・ケーブルを変えたり、スピーカーの位置を変えたり... そんなことをされていると、何が原因で音が良くなったのか (もしくは悪くなったのか) 分からないから。アナログ・プレーヤーのカートリッジだけは変えたらしいけど、ともかくネットワーク以外ほとんど変化なし、と頭に入れて音楽をかけてもらった。

(※) なお&トラさんのメイン・システムの概要は過去記事を参照のこと

試聴タイム

音楽が鳴って驚いた。以前と比べて、音が一皮も二皮も剥けている。触れれば切れる様な「生」の音が飛び出してきた。前回、非常にゆったりとしたオーディオ・システムだった そして とても柔らかい音だった と評したけれど、その感想は全く改めないといけない。ゆったりさ、柔らかさはなくなり、パリッとしてエッジのはっきりした音へと変貌していた。以前の音をよく描けた「絵」だとするなら、今回の音は「写真」に近い。

スピーカーのダイヤトーン 2S-3003 はモニター・スピーカーだと言う。モニター・スピーカーにも種類はあるらしいけれどここに聞く 2S-3003 の音は、スタジオで録音したばかりの音をチェックし一つの音も聞き漏らさない様にする「モニター・スピーカー」の音に近いと感じた。

聞く音楽の全てが、フレッシュになった。そして、これがなお&トラさんの目指す音なのだと知った。

もう一点。大きな変化があった。それは奥行きに対する表現力が格段にアップしていたこと。前回聞かせてもらった Singers Unlimited のアルバム「A Capella」から「Both Sides Now」を聞く。この曲は多重録音で録られていて、コーラスは一線に並んで歌っているものと思っていた。ところが、そうではなかった。コーラスは前列と後列。二列になって歌っていた!! 前回聞いた時は気が付かなかった。否、気が付けなかった。これは良い変化だと思った。

ア・カペラ
シンガーズ・アンリミテッド ジーン・ピュアリング ドン・シェルトン レン・ドレスラー ボニー・ハーマン

B000053SQD
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他にもいくつか聞かせてもらったけれど、語る言葉がない。

変わらなかった部分も多い。低音から高音までのバランスの良さ。音像定位の明確さ。音の解像度の高さ。響きの良さ。そして雑味のないこと。前回聞いて良いと思った点は変わらず (もしくは少し良くなって)、スピーカーの方向性は大きく変わった。

あとがき

今回の音の変化について、良いか悪いかに悩む。前回聞いた音は「聞き疲れしない音」だった。今回聞いた音は、「リアルな音」だった。リアルな音は必ずしも「聞き疲れしない音」ではない。

例えば本当のクラシックのコンサートに行く。3 時間のプログラムを聴く。コンサートは音が良いだけに集中する。だから集中力を使う。すると疲れる。生の音は音のレンジが広い。耳も疲れる。曲目にも依るけど生演奏は必ずしも、聞き疲れしない音ではない。

なお&トラさんの音は、そんなクラシック・オーケストラの音が部屋にやってきた感じ。それは凄い。そして、なお&トラさんはその変化を気に行っている。聞き疲れしたら、セカンド・システムもあるしね。とっても良いと思う。

で、ぼくはどうだろう? これ程リアルな音を目指したいのか? いや、目指せるのか? 少し考えさせられた。

とはいえ、なお&トラさんの領域に近づくまで、ぼくは十年以上かかることでせう。十年後のぼくに、また聞いてみよう。今は、素晴らしいリアルな音に感動し、少しでも近づく努力を重ねるだけ。それで良いと思う。難しく考えなったって、自分の好きな音は勝手にやって来るものと信じよう。

オーディオ・オフ会 なお&トラさん邸訪問 (第 2 回・前編)

2010-11-17 再びなお&トラさん邸にお邪魔した。なお&トラさん邸では二度目のオーディオ・オフ会。前回は LP 中心に聞いたが、私が LP を持っていないことを気遣って下さってか、CD プレーヤーの用意もしておいて下さるとのこと。行ってみたら、前回とは別の部屋に誘い込まれ、CD 用のセッティングを終えたセカンド・システムとご対面となった。

本エントリーではセカンド・システムで聞いた CD について書き、次エントリーでメイン・システムで聞いた LP について感想を書きたい。

なお&トラさん邸 セカンド・システム

システム紹介

なお&トラさん邸のセカンド・システムはイギリスのスピーカー、スペンドールをベースに作られていた。といっても、中の配線などをいじってあり、聞きなれた英国製の香りが全くしなかった。CD プレーヤーはかなり古い物を改良したもので、プリ・アンプを通さず直接塚田式パワー・アンプに繋がっていた。ボリューム調整の類は全くなく、音量の変更はできない。

  • CD プレーヤー: HITACHI/Lo-D DA-007 (改)
  • パワー・アンプ: 塚田アンプ
  • スピーカー: Spendor BC-II (改)

早速、数曲なお&トラさんお勧めの CD を聞かせてもらう。

前回聞いた時も思ったが、LP に比べて CD の音は細みに聞こえる。これが細やかな音も聞かせる好結果を生んでいた。音のバランスは良く、大迫力というわけではないけれど、音の一つ一つが良く聞き取れる。高域の音が出るのは当然として、低域の音も音階が分かる程に良く聞こえるのにはびっくりした。ブックシェルフ型は低域を出しにくいものだけど、さらりと嫌味なく出して来る。

セカンド・システムは書斎らしき部屋に在ったので、大迫力は要らないし、そういうのを求めるならメイン・システムで聞けば良いのかな。ここら辺の切り分けが出来ているのが、センスの良さなのかなぁ。

持ち込みの CD を聞く

続いて持参した CD を 6 枚聞いた。

ムーン・リバーはオードリーの朴訥とした歌い方がそのまま出てきて、たまらなかった。

続く「ロミオとジュリエット」のサントラは、人々の喧騒が細かく聞き取れて、まるでスクリーンを見ているかのようだった。Glen Weston の歌声も、吟遊詩人らしいビブラートのかかり具合が良い感じ。

手嶌葵は歌と伴奏の混ざり具合が自然。

ポップス系の音楽に不満は全くなし。

続いてクラシック系の曲を聞く。

レクイエムのラクリモーサとアーメン・フーガはぶっちゃけ曲の時間が短すぎて、判断の仕様がなかったのだけど (^^;)、合唱は美しかったなぁ。

ラミンの指揮するバッハのカンタータ「すべてはただ神の御心のままに (Alles nur nach Gottes Willen, BWV.72)」はモノラル録音だけど、素晴らしい音楽を聞けた。特に 3 曲目で通奏低音が 2 丁のヴァイオリンを追うようにして 3 声目の旋律を奏でているのだけど、これを明確に聞き取れた。3 声目が聞こえると、更にこの曲の良さが心に沁みる。

最後にヨウラ・ギュラーによるバッハの「幻想曲とフーガ BWV.542」。ピアノの高域は美しい。流石に低域の最強打は音が沈み込むということはなかったけれど、十分十分。ブックシェルフ型でピアノを一番鳴らせるのは、Sonus faber の Minima VintageTAOC の FC3100 だと思っているのだけど、同じ位いピアノを良く鳴らしていたと思う。

あとがき

自然でモニター調の音調。解像度は高く、スピードは速い。色付けがなくて、肩の力も抜ける。セカンド・システムのお手本を見せられたように感じた。

2010-12-01

Google が開発者向け日本語ブログを開設

2010-12-01、Google Japan は Google 関連の開発者向け日本語ブログを開設した。

主に以下の話題を扱うとのこと

  • 開発者向けのイベントやセミナーのお知らせ
  • 開発者向けのイベントやセミナーのレポート
  • 最新の技術情報
  • 国内外の開発者コミュニティの話題

最新のサービスやアプリの情報は Google Japan Blog を見れば分かるし、Google Developer Day みたいなイベントや Android の技術情報は「Google Japan Developer Relations Blog」に載ることになるんでせう。Google のユーザー向けのブログ「Google Japan Blog」と良い形で住み分けが出来るんじゃないかな。

via

ブログ再開

長野に行ったり友達の結婚披露宴に参加したり、TOEIC (第 159 回) を受けたり、通院したりと忙しい二週間を過ごしていました。そのせいでしょうか。疲れが出てて、ちとフラフラです。書きたいネタも留まっているのですが、PC の前に座ることができませんでした。

ゆっくり座れるリクライニング・チェアか、オットマンの一つも欲しい今日この頃です。そうは言っても、お金がなくて買えないんですけどね。

そんなこんなでボチボチ、ブログを再開します。どうぞよろしく。