2011-01-29

Gmail の favicon に未読数表示

Gmail Labs に「Unread message icon」なる新機能が追加された。この Labs 機能を ON にすると、favicon (ブラウザーのタブ部分に現れる「Gmail」のアイコン) に未読メールの数も表示されるやうになる。

利用可能なブラウザーは Google Chrome 6 以上及び Firefox 2 以上。Opera, Safari, IE はまだ対応していない。

Gmail - Unread message icon

スクリーン・ショットを見て分かる通り、Chrome でタブを最小化 (ピンで固定) した状態でも未読数が分かる。

ぼくはブラウザーを開いたら Gmail をずっと開きっぱなしにしているので、「小さなタブ」でかつ「未読数が確認」できるのはとても嬉しい。

ピアニストの系譜を描いてみた

ピアニストガイド
吉澤 ヴィルヘルム

478727208X
青弓社 2006-02
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ピアニスト・ガイドという本がある。ピアニストを 1 人 1 ページかけて紹介している。本書の特徴の一つに、そのピアニストの「師匠」を明記していることが挙げられる。

ピアニストの「師匠」からその「師匠」のピアニストを調べれば更に「師匠の師匠」が分かる。これを繰り返していけば、ピアニストの系譜図が描ける。そこで graphviz というツールを使って、「ピアニストの系譜図」を描いてみた。

系譜図がとんでもなく大きくなったので、小さな図を掲載しておく。図をクリックするとオリジナル・サイズの図をダウンロードできる。

ソースコード

ソースコードを github 上で公開した。

参考になれば嬉しい。また、足りないピアニストの情報があれば masayuki.ataka@gmail.com にお知らせ頂けると助かる。

2011-01-25

見えないデザイン サウンド・スペース・コンポーザーの仕事 (井出 祐昭)

見えないデザイン ~サウンド・スペース・コンポーザーの仕事~
井出 祐昭

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ヤマハミュージックメディア 2009-01-24
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音楽に関する本は大きく分けて二つに分類できると思う。一つは音楽を「聞く」人達のための本。もう一つは音楽を「演奏する」人達のための本。前者には、音楽批評・CD 紹介・アーティストの伝記などが含まれよう。後者は、楽譜・ピアノの弾き方などなど。

本書は「音」を扱いつつも、音楽を「聞く」でも「演奏する」でもなく、もっと違った話題を扱う。今まで誰も書かなかったことが書いてある。だから面白い。

見えないデザイン

作者は井出祐昭。仕事はサウンド・スペース・コンポーザー。といっても、どんな仕事か分からないと思う。何故ならサウンド・スペース・コンポーザーという肩書きは井出氏の造語だから。じゃあどんな仕事かと言えば、「音」という目には見えないものをデザインするお仕事。その仕事の幅は広くって、パビリオンで流す音楽をコンセプトに合わせて選曲・プロデュース・録音したり、野外イベントにおいては風雨に耐えられるスピーカーの開発から手がけたり、オーディオ・システムに使うクリーン電源の監修をしたりしている。

元々ヤマハにいた人で、後に独立。EL PRODUCE の代表となり、より自由な立場で「音」に関わる仕事をしてきた。その仕事の軌跡を書いた半自伝が本書。

まず最初の仕事からして目から鱗。JR 新宿駅の発車サウンドを作ることだったという。これは JR の初めての試みで、「プルルル」という発車ベルをサウンドに置き換えようとしたものだった。これが言うは易く、行なうは難しで色々問題があった。小さな音量でも通る音 (大きな音はダメ)。「発車しますよ」という「注意」を促しながら、人が不快に思わない音。14 番まであるホームで別の音を鳴らすこと (でも音が重なって不協和音にならないこと)。長く聞いていても飽きないこと。これらの条件を満たすような「音」って存在するの? 素人的にはそう考えてしまう。そこを工夫した経緯が面白く書かれている。結局、300 近いサンプルを作ったという。

井出氏はパシフィックフローラ 2004 (浜名湖花博) の音作りにも関わった。コンセプトは「花が歓ぶ音楽」。そのために選曲して、足りない分は録音する。野外のイベントだから、風雨に耐えるスピーカーでないといけない。良いものがないから自分達で作る。花が主役だから、人の目につかないスピーカーのデザインが要求される。もちろんスピーカーの配置も考える。花博の中で、道すがら流れてくる音楽は、目に見えない努力の上に作られた。

ちなみに花博で使われた音楽は予想以上の好評を博した。現在 CD 化されていて、EL PRODUCE のサイトから買うことが出来る。タイトルは「天国を聞く音楽」。風邪で寝こんだ時、ぼくは 6 曲目の「うかれた水」という曲をリピートで流して寝た。これは水がコポコポと湧き出す音が収められていて、耳に優しく、自分の部屋が自然の中にあるように思えてとても良かった。

こんな調子で、表参道ヒルズや教会の音響に関わったり、日本一音が良いと言われる映画館「シネマ・ツー」の音響設計にたずさわったり、と「音」に関わる仕事をしている。

シチュエーションごとに違う課題に対して、井出氏がどのように解決策を出していったのか? それを知ると、思わずその場所へ行ってみたくなる。

2011-01-23

Redmine 1.1 がリリースされていた

Redmine の最新バージョン 1.1 が、2011-01-09 にリリースされていた。

新機能については、Redmine.JP Blog にエントリーがある。

主なところでは、ガントチャートのソースコードが新しく書き直されたこと、コミット・メッセージから「作業時間」の入力が可能になったことが挙げられる。また、インストールに際して Ruby の国際化ライブラリー i18n (version 0.4.2+) が必須になった。

バグ修正で目につくところは、{{toc}}{{include}} の中で使えるようになったこと。この不具合のおかげで {{include}} マクロが使いにくくてしょうがなかったので助かる。

現在、1.1.0 のバグ・フィクス版 1.1.1 の開発と、新バージョン 1.2.0 の開発が進められている。新バージョン 1.2.0 では待望の「プライベート・チケット」がサポートされるらしい。期待大! 一応リリース予定は 2011-04-30。

入門Redmine 第2版 Linux/Windows対応 (version 1.0 対応)
前田 剛

4798027057
秀和システム 2010-08-11
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2011-01-22

服の前後を簡単に見分ける方法

最近寒いのでハイネックものの服を好んで着ている。この手の服で困るのが、服の前後が分かりにくいこと。ほとんどの服は前側のネックが深くなっているから一目瞭然なのだけど、ハイネックにはそういう見分け方が使えない。背中側/内側にラベルがあるので、それを見たいところだけれど、ハイネックだと襟の中を覗くのもものぐさい。

(ランズエンド)LANDS' ENDメンズ・スマート・コットン・ハイネック/長袖

困っていたら、良いことを服屋さんで教えてもらった。

先濯表示のラベルが左側に来るように着れば間違いない! と。

試してみると、服に頭を突っ込む時にチェックする形になるので、とてもスムーズに前後間違えず服を着ることができる。朝の寒い時期、この小さな時間短縮はありがたい。

第 161 回 TOEIC 受験を申し込んだ

2011-03-13 (日) 実施の TOEIC テストに申し込みをした (インターネット申込〆切は 2/1 正午)。

前回の結果が凄惨たるものだったのでリベンジ。700 点は目指したいと...

過去の記録

  • 第 109 回: 615
  • 第 159 回: 515

2011-01-21

人生を決めた15分 創造の1/10000 (奥山 清行)

人生を決めた15分 創造の1/10000
奥山 清行

4270003464
武田ランダムハウスジャパン 2008-05-24
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「人生を決めた 15 分 創造の1/10000」は、イタリア人以外で初めてフェラーリのデザインを任された日本人・奥山清行氏が自分の「仕事の仕方」について書いた本。帯には「奥山清行、世界流仕事術」とある。

定価 2,625 円。152 ページ。

値段の割にページ数が少ないと思うかもかしれない。でも、内容を知れば値段に見合っていると納得できるはず。本書の構成は、奥山氏の文書が半分、残り半分は奥山氏の作品。ここで言う作品は、奥山氏が出がけた商品の写真であったり、そのデザイン画であったり、プロトタイプのスケッチ画であったり、没になったデザインであったり、いつかやりたいと思っている事をメモしたラフ・スケッチであったりする。完成された商品は市場で見ることができるけれど、その前段階のスケッチ画は本来門外不出なわけで非常に貴重。特にスケッチ画のメモに、細やかな配慮を知ることができる。デザインを目指している人だけでなく、「物作り」をやっている人間なら、このスケッチ画だけでも 2 千円出す価値がある。

奥山氏の文章も面白い。一般に成功者の本は「自分がどうやって成功したか?」を他人に説明する形を取ることが多い。しかし、本書は違う。確かに奥山氏が過去に何を考え、何がターニング・ポイントになり、どうして成功に繋がったが書かれている。でも、本書はそれだけじゃない。これから奥山氏自身がやりたいこと、願っていること、そしてそれらをどうすれば良くできるかを自問している。奥山氏にも答えは出ていない。奥山氏はいつも「考えて」いる。そして読者にも、「考えて」欲しいと願っている。考え行動し続けないと成功はない。そういうスタンスな本だとぼくには感じられた。

本書の読み方としては、奥山氏の考えで合わない部分は切り捨てる。合う部分は真似てみる。奥山氏の理想に対して、自分も目指したいと思えば目指す。そんな感じで良いと思う。この本は上から目線の本じゃなくって、「世界の奥山清行」と「普通の個人」との差なんて感じずに読む本だと思った。

「仕事術」という具体的なものよりも、もっと深い何かを語りかけてくる本だと思った。

蛇足

本書は、奥山氏がデザインしたオフィス・チェアー「Xair」のブロガー・ミーティングに参加した折に頂いた。

ブロガー・ミーティングでは、奥山氏のお話しを聞くことができた。内容は上記過去エントリーに書いてある通り。一部、本書で書かれていることにも触れている。興味があれば、どうぞご一読下さい。