2012-09-21

iPhone 5 テザリングについて思うこと

twitter で知人と iPhone テザリングの話題が出て、この件については自分なりに考えがあったのでブログの記事にしてみる。

iPhone のテザリングとは

まずはおさらい。テザリングとは何か?

テザリングは乱暴に言えば、iPhone を Wi-Fi 端末にしてしまう機能。iPhone は 3G 回線 (iPhone 5 からは LTE も加わる) で非 Wi-Fi 環境でもネットに繋がることができる。けれど、手持ちの Wi-Fi ガジェットはその恩恵に与れない。ノート PC も、iPad Wi-Fi 版もインターネットに繋がらない。そこで、iPhone の回線を他の機器にも開放しましょう。iPhone をモバイル・ルーターにしてしまいましょう。というのがテザリング。テザリングが可能になることで、Wi-Fi にしか繋がらなかったノート PC やタブレットを iPhone の 3G/LTE 回線経由でインターネットに接続することが可能になる。

既にあった議論

まず、au が iPhone 5 でテザリング・サービスを開始した。続いて、SoftBank がテザリング・サービスを開始すると宣言。2013-01-15 のサービス・インをうたっている。

どちらのサービスも、「7 GB 以上の利用で通信速度を 128 kbps へ」制限する上限を設けている。この件で問題になるのは、月に 7 GB も利用するのか? そして 128 kbps の通信速度はいかほどか?

まず、前者についてはするぷさんが記事になさっている。

するぷさんの使い方で、iPhone なら 7 GB の制限にひっかからない。けれど、ノート PC に繋いでテザリングする場合、7 GB は越えてしまうみたい。iPhone で使う場合、モバイル用のウェブ・ページとか写真とか動画とか、そういった工夫の恩恵も大きいと思う。一方で、ノート PC では大きな画像や動画を取ってきてしまう。その差は大きい。

さて、実際に 128 kbps に制限された場合どうなるのか? iPhone の質問集に良い答えがあった。

昨年10月に AppBank で都内の 3G 回線の通信速度を調査した際の平均値が、au が送信で約 100kbps・受信で約 946kbps でした。ソフトバンクが送信で約 121kbps・受信で約 1404kbps でした。

ですから 128kbps は相当遅いと言っても良いでしょう。YouTube の閲覧はほとんど無理です。テキストのみのメールのやり取りがかろうじて行える程度でしょう。しかも送受信が「最大で」128kbps に制限されるので、回線状況がとても良い場所でもない限りは 128kbps も出ないはずです。

ちなみに 128kbps は1秒当たりに15.625キロバイトのデータを送信・受信できる通信速度です。

iPhone 5の通信速度が128kbpsに制限されても実用に堪えますか? | よくあるiPhoneの質問 | 教えて!AppBank より引用

制限されると、かなり厳しい状況の模様。

ぼくの意見 —— そんなバッテリーで大丈夫か?

スマートフォンのバッテリー消費は激しい。朝フル充電して帰宅するとバッテリー切れ寸前なことが多い。「もって一日」というのが現状のスマートフォンのバッテリー事情だと思う (iPhone 5 では CPU レベルでかなり省電力化が図られているらしいのは嬉しい報せ see iPhone 5でAppleは独自のチップメーカーになっていた; それが抜群の省電力の秘密)。

そんな中で、バッテリー消費の激しい「テザリング」をバンバン使うものかしらん?

使えるものかしらん?

ぼくはかなり厳しいと思う。実際、ノート PC でテザリングするだけのバッテリーは持つと思う。でも、ノート PC を畳んで、いざ家へ帰ろうとしたら iPhone のバッテリーは残っていないんじゃないかしらん。

そもそもテザリングは使わないという人は、iPhone のテザリング機能に目くじら立てる必要はない。iPhone のテザリングを活用しまくるんだったら、予備のバッテリーか電源アダプターを常備することを考えておく必要がある。お金に余裕があるパワー・ユーザーなら、そこで iPhone テザリングを頑張らずに、他のモバイル・ルーターを契約する方が良いかと思う。

結局、iPhone のテザリングを使うのは、バッテリーのことを考えると、そんなに機会は多くないんじゃないかと思う。

個人的には、タブレットでのテザリングが本命になるんじゃないかと思ってる。あれならバッテリーに余裕のあるから。

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